電気自動車とは
電気自動車とは、電気で駆動する自動車のことです。
蓄電池式電気自動車や燃料電池自動車、架線から電力を受け走行するトロリーバスなどがあり、環境負荷となる従来のエンジンを搭載していないエコカーです。
電気自動車のメリット
- 安価で(原子力発電により)余っている深夜電力の利用により自宅で充電でき、エネルギー費用が抑えられる(1km走行で電気代は深夜電力利用で約1円、非課税なら石油走行の10-15%、1km走行でガソリン代は約15円:燃費が10km / Lの場合)
- 内燃機関に比べエネルギー効率が数倍高い。
- 騒音が極めて少ない。
- 内燃機関、変速機などがないため車体形状の制約が少なく、車内空間を広く取れる。
- 電動機は駆動力と制動力の双方を生み出すため、電子制御で高性能のトラクションコントロールとABSを実現することが容易。
- 電動のため走行時にCO2やNOxを出さない。発電所でのCO2発生は、小型の電気自動車走行1kmあたり40g(一方、小型ガソリン車の場合170g)
- 部品点数が内燃機関車に比べ大幅に少なく、部品交換も容易で故障の際の修理コストも抑えられる。電池の価格さえ大幅に下がれば、ハイブリッドカーはもちろんガソリン車より安く作ることが可能。
電気自動車のデメリット
- 静穏化に伴い歩行者が近くに車がいると気付かない問題が発生するかもしれない。対策としては低速走行時に人工的に音を出す必要があります。
- ヒーターに内燃機関の廃熱が使えないため、暖房時に航続距離が短くなる。
- 二次電池のエネルギー密度が限られるため充電容量も限られる。したがって同一重量あたり走行距離が内燃機関車より短くなる。
- 電気が安いため採算が取れず、後述の充電時間の問題もあり、ガソリンスタンドの充電スタンドへの転用はできない。
- 電池が高価である。(4万円/kwh・20kwh電池で80万円)ただしコバルトを使わない代替正極材料で量産化すれば価格は1/4以下になる。現在のリチウムイオン二次電池の価格の7割はコバルト代。
- 二次電池の入力が限られるため充電に時間がかかる。100Vで約14時間、200Vで約7時間。急速充電器で80%まで約20分。
なぜ今、電気自動車なのか。
化石燃料高騰の昨今、また、地球温暖化でCO2削減が世界各国で呼びかけられ京都議定書以来、二酸化炭素削減に向けての目標値や法律まで制定して取り組まれています。
車の熱効率から考えるとガソリン車の熱効率は15%、ディーゼル車で18%ほどで、残りの82%~85%は熱として外部に排出される。
つまり今のガソリンや軽油を燃料として走る車はわずか15%~18%しかエネルギーを生かせていないのです。
そこで注目されてきたのが電力の利用です。
火力発電を一例に取ると、発電のための燃料は石炭や天然ガスを使用して50%に及ぶ高効率で発電できるのです。
しかも夜間電力を利用すれば格安でエネルギーを生かせます。
ならばガソリンエンジン車より省資源、省エネでCO2削減にも貢献できる。
それがElectric Vehcle(EV)、電気自動車なのです。